「花阿彌」という名前は「花」と「阿彌」という二つの部分からなっています。
「花」はもちろん花のこと、「阿彌」は中世の日本において、技芸文化の担い手であったアーティストグループの呼称に由来しています。
創設時、日本人フラワーデザイナーである久保数政が歴史を愛好していたこともあり、史実に根ざした「阿彌」という言葉から名前をとりました。
その後、ドイツ人のガブリエレ久保が加わったことでヨーロッパの要素がプラスされ、現在の花阿彌の形ができあがりました。
ヨーロッパ人の耳に「アミ」は、フランス語で「友人」を意味する ami と聞こえます。良い友人を意味する美しい言葉で、ラテン語の「アミーゴ」も同じ意味になります。つまり「花阿彌」は、名実ともにインターナショナルであると言えるでしょう。
その名前のとおり、花阿彌は花とアーティストに係わっています。まさに「花と人」こそが、花阿彌のコンセプトです。
1993年、どんな種類のデザインにも応用できるシェーマ(花の造形一覧表)を基にしたティーチング・システムを完成させました。
この、“シェーマを作り上げる”ということに向けて、二人の背中を押し、強い原動力になったのは、フラワーデザインを言葉で説明できるようにしたいという願いでした。
花阿彌では、今でもこのシェーマを使って全てのフラワーデザインを説明し、指導しています。
このシェーマが広く受け入れられ、日本のフラワーデザインの指導法に影響を与えたことは、花阿彌にとって大きな喜びです。
このシステムを高く評価してくださった多くの方に、心から感謝いたします。